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2014年8月12日開催 静岡塾公開講演会 概要

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    2014年8月12日開催 静岡塾公開講演会 概要

    静岡県の水産業とJFの取組み
    静岡県漁業協同組合連合会


    1.世界の水産業
    ・世界の国別漁業生産量の推移:日本−減少傾向、中国−増加傾向
    ・世界の魚種別漁業生産量の推移:ニシン・イワシ 第1位・タラ(タラコ)第2位
    ・日本の1人当たり供給量−世界平均の5〜7倍の量も、近年減少


    2.日本の水産業
    ・種類:遠洋漁業、沖合漁業、沿岸漁業、海面養殖業、内水面漁業・養殖業(内水:川、湾等)
    ・昭和59年(1984年)総生産量ピーク(最多)
    ・昭和57年(1982年)総生産額ピーク(最高額)
    ・金額の高い魚を中心に獲っている
    ・各種海域概念図
     「領海」12海里(約22km)
     
    「接続水域」24海里(「領海」+約44km)
     「排他的経済水域(EEZ)」200海里(「領海」+「接続水域」+約370km)
     「公海」200海里以上の海
     「大陸棚」=「接続水域」+「排他的経済水域」:原則として「接続水域」から200海里までであるが、大陸縁辺部の外縁が領海基線(接続水域)から200海里を超えて延びている場合には、延長することが出来る。ただし、「接続水域」から350海里あるいは2500メートル等深線から100海里を超えてはならない。「接続水域」から200海里を超える大陸棚は、国連海洋法条約に基づき設置されている「大陸棚の限界」の行う勧告に基づき設定する。深海底は、大陸棚の外の海底及びその下である。


    3.静岡県の水産業
    「水産業」= 漁業、養殖業、加工業
    ・北海道、長崎県に次ぐ水揚量:全国3位の主要水産県(実力は6~7位)
    ・遠洋漁業(マグロ)から内水面養殖(ウナギ)まで多彩な漁業が展開(静岡県では、キハダマグロの生産量が最も多い)
    ・変化に富んだ海岸線と沖合を流れる黒潮の恵み(黒潮は毎日変わる)
    ・代表的水産物: かつお、さば、きはだ、しらす、さくらえび
    ・伝統漁法(定置網、棒受け網)から最新技術(衛星情報)まで
    ・進む漁業者の高齢化と担い手不足


    4.漁具と漁法
    ・かつお一本釣り
    ・まぐろはえ縄(絶滅の危惧)
    ・たてなわ釣
    ・いか釣
    ・かじき突棒
    ・ひきなわ釣
    ・潜水漁法
    ・まき網
    ・棒受網
    ・船びき網
    ・刺網
    ・タモすくい網
    ・底びき網
    ・定置網
     
    5.静岡県の主な港に水揚げされる魚と旬の魚
    ・マグロ(週年)
    ・ニジマス(週年):日本一の生産量 ← 湧水、雪解け水の恵み
    ・ブリ(1月)
    ・サバ(2月)
    ・マダイ(3月)
    ・サクラエビ(4月)
    ・カツオ(5月)
    ・シラス(6月)
    ・ウナギ(7月)
    ・イカ(8月)
    ・マアジ(9月)
    ・タチウオ(10月)
    ・キンメダイ(11月)
    ・カキ(12月)
     
    6.静岡県の水産加工業
    ・北海道に次ぐ全国2位の水産加工県
    ・全国1位のカツオ水揚港「焼津」を中心に発達
    ・主な加工品はかつお節、ツナ缶詰、はんぺん、あじ干物
    ・老舗料亭からカップラーメンまで幅広く使われるダシ
    ・注目される水産物の健康機能性食品
     ‐EPA、DHA、コラーゲン、タウリン
     
    7.ツナ缶は静岡県水産試験場の発明品!
    ・ビンナガ油漬け缶詰の製造は静岡県水産試験場の技師村上芳雄氏が昭和4年に焼津水産高校の加工施設で試作したのが始まり
    ・製造した缶詰は米国へ輸出し好評を得た(半年置いてから出荷する)
    ・村上氏は鈴与商店に企業化を持ち掛け、6代目鈴木与平は清水食品(株):現SSKを創立し、昭和5年から対米輸出を本格化した
    ・その後、清水市(当時)には「はごろもフーズ」等次々に缶詰製造会社が誕生し、事業は急速に拡大した
    ・静岡県はツナ缶製造 全国一位のシェアを誇る
    (参考:オイルサーディーンは、イワシを「発酵させて」油に漬けたもの、マグロの缶詰とは製法が違う)
     
    8.漁業と農業の共通点と相違点
    ・「共通点」: 自然との共生、国民の食糧生産を担う、小規模生産者主体(高コスト体質)、強い権利(漁業権と農業水利権)に守られている
    ・「相違点」: 海は公有、農地は私有、魚は無主物(早い者勝ち)・農作物は私有物(計画生産)
     
    9.水産資源の管理
    ・「漁業権」
       ‐共同漁業権:定着性魚介藻類を対象とした漁業を排他独占的に営む権利、漁業協同組合に免許
       ‐区画漁業権:海面を占用して養殖漁業を営む権利
       ‐定置漁業権:海面を占有して定置漁業を営む権利(定置網)国が免許を与える
    ・「漁業調整」
       ‐漁業法、水産資源保護法、漁業調整規則、有用魚介類の保護管理、自由漁業と許可漁業
       ‐遊漁(遊漁者が使用できる漁具、漁法には規制有:漁業調整規則第46条の2)と漁業
    ・「資源管理」
       ‐TAC(漁獲可能量):サンマ、タラ、マアジ、マイワシ、サバ、スルメイカ、ズワイガニ
       ‐IQ(漁獲量個別割合):ミナミマグロ、大西洋クロマグロ、ベニズワイガニ
    10.サクラエビ漁業は資源管理のお手本
    ・サクラエビは(漁業としては)駿河湾だけで漁獲される1年生のエビ
    ・昼間は水深200〜300mの海底に潜み、夜間、餌の植物プランクトンを求めて表層まで浮上する
    ・操業は夜間、浮上したエビを2隻の船で網を曳いて漁獲
    ・操業は親方船が全船(120隻)をコントロールし、漁獲物は均等配分(プール制)
    ・プール制の導入により乱獲を防ぐ
      
    11.水産業の課題と対策
    ・漁獲量の減少、魚価の低迷、魚離れ、所得の低迷、就業者の減少・高齢化
     (収入が少ないため、若者が参入しない。給料良い所には若者がいる。)
     ⇒
    ・資源の管理、ブランド化、和の食文化、6次産業化(漁協食堂、販売、加工販売)、担い手育成
     ⇒ 水産業の振興
     
    12.JFの取組み
    ・6次産業化
      ‐従来、漁協は市場を開設し、販売手数料収入で運営してきた
      ‐漁獲量の減少により、それだけでは運営できなくなった
      ‐新たな事業として食堂経営、移動販売、低利用魚の加工販売、スーパーとの直接取引等を手掛ける。
      ‐1次(生産)+2次(加工流通)+3次(販売)=6次産業
    ・消費拡大(魚食普及)
      ‐全ての年代で魚の消費量が減少傾向(魚離れ)
      ‐年間の一人当たりの魚の消費量が肉の消費量を下回る
      ‐しかし、世界では魚の消費量は増加傾向にある
      ‐若い世代を中心に手軽な魚料理を指導
      ‐魚の本当の美味しさを知ってもらう
     
    13.年齢階層別摂取量の変化(平成12/ 平成22年)
    ・10年間で、全世代において魚介類よりも肉類を食べる人が増えた
      ‐特に「子育て世代」子どもの食に合わせて、親世代も肉の方を多く食べるようになった。
      (資料:厚生労働省「国民栄養調査」平成12(2000年)、「国民健康・栄養調査報告」平成22(2010)年))
      ⇒7〜14歳、15〜19歳、40〜49歳で、肉類の摂取量の増加が顕著である
    ・魚介類の一人当たり消費量、平成元年(1889年)から平成24年(2012年)の間に、10kg以上の現象

    14.魚離れ対策
    ・「静岡発さばじゃが君」‐新製品 さばメンチコロッケ
      ジャガイモ50%以上:コロッケ
      具(ごまさば)の方がジャガイモより多いので、「メンチ」コロッケ
    ・漁協直営食堂(伊東市)
    ・親子、女子高校生を対象にした料理教室
    ・おさかなアドバイザーの養成、派遣
    ・和食は世界無形文化遺産
    ・もっと手軽に魚を食べてもらおう ファストフィッシュ(水産庁):電子レンジ製品、頭・骨ナシフィッシュ加工
    ・本物の魚の美味しさを知ってもらおう プライドフィッシュ(全漁連)
     :JF直営店「P−プライドフィッシュ取扱店」
      ‐田子の浦漁協 生しらす直売所(富士市前田字新田866-6/ 0545611004)

     
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